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HBSが1年次必修「FIELD Global Capstone」を廃止——日本人MBA受験者はこの転換をどう読むべきか

「ハーバード・ビジネス・スクールの1年生は、全員が海外プロジェクトに行く」。2011年から続いてきたこの仕組みが、2026年9月、終わりを迎えました。海外MBAを目指す日本人にとって、これは一校のカリキュラム改定にとどまりません。米国トップ校におけるグローバル教育の前提が変わりつつあることを示す、象徴的な出来事です。

【何が起きたのか】The Harvard Crimsonによれば、HBSは9月9日、MBAカリキュラム委員長のメールでClass of 2028に対し、1年次必修の海外フィールド科目「FIELD Global Capstone」の即時廃止を通知しました。同科目は2011年の開始以来、毎年数百名の1年生を海外の企業パートナーのもとへ送り出してきた、HBSの実践教育を象徴するプログラムです。学校側が挙げた理由は主に三つ。履修選択の柔軟性を高めること、渡航・ビザ環境の制約が強まっていること、そして近年約12%の学生が同科目を履修完了できず、本年はその割合がさらに大きくなる見込みだったことです。グローバル実地学習の機会自体がなくなるわけではなく、2028年1月以降、2年次の選択科目「Immersive Field Courses」に拡充・移行され、費用面は学校が補助するとされています。

【廃止の構造を読む】この決定を「HBSがグローバル教育を軽視し始めた」と読むのは、おそらく正確ではありません。注目すべきは、必修を維持できなくなった構造のほうです。全員参加を前提とする必修科目は、全員が渡航できる国際環境を前提にしています。その前提が、ビザや渡航をめぐる不確実性の高まりによって成立しなくなった。つまりこの廃止は、教育方針の変更である以上に、国際環境の変化がトップ校の制度設計にまで波及したことを示す事例です。同時に、学校が一律に配る国際経験から、学生が選択して獲りにいく国際経験へという重心の移動でもあります。

【日本人受験者にとっての意味】第一に、学校選びの評価軸です。「必修だから自動的に得られる」国際経験は、もはやどの学校でも前提にできません。カリキュラムを見る際は、必修の看板ではなく、選択科目・交換留学・実地プロジェクトの層の厚さと、自分の目的との適合を確かめる必要があります。第二に、在学戦略です。2年間で何を組み立てるかを出願準備の段階から設計しておくことが、これまで以上に差を生みます。第三に、エッセイや面接への含意です。「貴校のプログラムが自分を成長させてくれる」という受け身の期待ではなく、「自分はこの環境で何を設計するか」を語れる候補者が、この転換後の評価軸に合致します。

【まとめ】必修の終了は、グローバル経験の終了ではありません。「与えられるもの」から「設計するもの」への転換です。変化を嘆くのでも楽観するのでもなく、構造として読み、自分の2年間の設計に織り込む。それがこのニュースの、受験者にとっての正しい使い方だと考えます。

出典:・The Harvard Crimson: https://www.thecrimson.com/article/2026/9/23/hbs-global-immersion-requirement/・Poets&Quants: https://poetsandquants.com/2026/09/11/breaking-harvard-business-school-ends-an-iconic-first-year-mba-requirement/

Affiance Learning Studioは、23年・700名以上の合格支援の経験をもとに、海外MBA受験の意思決定を「構造」から支援しています。私たちの役割は結論を渡すことではなく、ご自身で判断できる材料を整えることです。

 

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